ゲーム「INSIDE」感想

INSIDEというゲームをプレイしました。
INSIDELIMBOというゲームの製作者さんが作ったゲームらしく、
LIMBOがとても好きでしたので購入しました。


プレイヤーは主人公の少年を操作して先へ先へと進んでいく、
ダークでSF風味ただよう雰囲気の、横スクロールの謎ときアクション。
操作は少年を歩かす操作と、ジャンプ、あと物を掴むアクションだけ。
攻撃的なアクションはなく、むしろいかに危険を避けていくかという内容。

あの手この手で周囲の目線やサーチライトに見つからないように進んだり、
攻撃してくるいろんな対象から逃げたり、進みようのない道を行けるようにしたり、
困難に頭をひねって立ち向かい、攻略をしていくのが楽しい。
 LIMBOもそうでしたが、あの手この手を考えさせるバリエーションがとても豊か。
同じような発想や仕掛けがあったとしても、必ず出てくるたびに何かを捻ってくるし、
あの表現にこんな可能性もあったのか!と言いたくなるくらい、
次々に新しい可能性を提示してくるので、とても感心させられます。



ゲームとしても素晴らしいのですが、何よりこのゲームの魅力は世界観だと思う。
直接的な表現こそ少ないですが、心をえぐるようなダークな表現がとても多い。
世界観はしっかりと描かれている印象であるながらも、誰も何も語らないし、
プレイヤーキャラクターは何も演技もしないし、人の声もせいぜい叫び声くらいのものなので、
とにかく想像力が刺激させられます。
ですので、プレイしていると、たぶんこういうストーリーで、こういうことが言いたいのかなと
なんとなく想像は出来るのですが、結局のところ解釈はプレイヤー次第となる。
なので一般評は「なにがなんだか分からなかった」となる可能性もあると思うのですが、
個人的には丁寧に世界観が表現されていると感じたので、
説明は別にいらないと思いますし、素晴らしい作品だと思いました。


◆ただゲームデザインとしては詰めの甘さもあります。
というのは風景が丁寧に描かれているのに主人公は左右にしか移動が出来ないこと。
例えば奥側に歩いて行けそうな穏やかな道があったとしても、実際には行くことが出来ず、
わざわざ真っ正面の困難な道のりを選ぶことがあるのですが、
それは感情移入が削がれるので良くない。
多くの他の横スクロールのゲームでは、移動出来ない場所は遠景を強くぼかしたり、
動ける範囲を道にしたりし、明確に行動出来る範囲とそうでない場所を区切っていますが、
INSIDEでは見た目を優先させたのかそれがありません。
 同様に、少し奥や手前に物があったとしても、主人公の左右の物しか利用出来ないので、
使って良い物がどれなのか一見して分かりづらかったり、
使えそうなのに使えなかったりすることもあって、デザインとして良くないなと思う。
 ちなみにLIMBOはどうだったかと言うと、
INSIDEが斜め上から主人公を見下ろすような角度もゲーム中に導入されているのに対し、
LIMBOは全て真横から見ている画面で、主人公が干渉出来る範囲が濃く、
遠景は薄い影で表現されており、そもそも奥や手前という概念が存在しません。
なので出来ることが一見して分かるため、ゲームデザインとしてとても分かりやすい。
INSIDEでは背景がしっかりと描かれたことで見た目には素晴らしいのですが、
そういったゲームとしての配慮は足りていないなと感じます。


ともあれ素晴らしい作品で、
ゲームデザインとしてはLIMBOの方が完成されているとは思いますが、
表現という面を含めると個人的にはINSIDEの方が好み。
ダークな表現に抵抗のない方にはおすすめしたいです。